雪国黄精の
平成27年 ほくほく線特急はくたか引退
十日町へ! 会社帰りの旅行
平成27年2月26日

 ほくほく線を走行し、越後湯沢~金沢間を走る特急はくたか号が北陸新幹線の営業開始で在来線から消滅します。
 はくたか号は数年前に直江津~新潟の往復移動で一度乗車した経験がありますが、ほくほく線の普通列車は乗ったことが無く、はくたか号の激しい往来の合間を縫っての運行を乗車体験してみたいと思い、2日前に旅行を計画しました。
 平日の会社帰りという時間帯を選定したのは、休日では遠方からの多数の見学者がジャマになると当然予想されたからです。
 この日は旅行出発に向けて朝から仕事中もウハウハ気分。17:30に退社し、暗くなりかけた北新井駅に車を停めました。
 今回の旅行計画は、下の通りです。

≪行き≫
北新井   18:03 → 直江津  18:24 信越本線普通
直江津   18:33 → 十日町  19:19 ほくほく線普通


≪帰り≫
十日町   20:36 → 直江津  21:18 ほくほく線普通
直江津   21:55 → 北新井  22:17 信越本線普通 (くびきの6号)

←乗車券の画像は、ダウンロードすると拡大して見ることができます。
 
 直江津駅に到着していた越後湯沢行き普通電車です。
 車輌製造番号はHK100-6でした。

 列車は2輌編成で、帰宅する高校生が各車に6~7名、勤め人がその約半数乗車していました。
 私が上越市高田地域の高校に通っていた昔は、旧大島村、旧松代町は高田への通学圏ではなく、松代高校の校区から来ていた女子の同級生は学校の近くに下宿していたのを思い出します。
 ほくほく線の開業で、松代地区も高田地域の高校の通学圏となったことにより、東頸城地域の高校生には学校選択の自由が拡大したのです。

 越後湯沢行きは、乗車率約10%で静かに直江津を発車しました。

 北越急行型HK100形式車輌は、噂通りの優れた加速度で走行し、途中の黒井駅を通過し、犀潟に向けて走り出しました。
 ほくほく線から単線区間になりますが、はくたか号が時速160km/h(国内在来線の最高速度)で走行できる設計になっているため、普通列車でも110km(後部運転席の速度計で実測)で疾走します。
 普通列車でもノロノロ走っていると、はくたか号の速達性が損なわれるため、単線区間はすぐに抜け出し、線路を譲らなければならないのです。
 私がはくたか号に乗車した時、気密性の悪い車輌構造のためトンネルを通過して鼓膜が痛くなった記憶がありますが、このHK100型は、それを上回る気密性の悪さでした。翌日の日中、この後遺症か?右耳の鼓膜に痛みを感じました。

 途中の虫川大杉(直江津から5駅目)で、高校生の半数が下車しました。

 列車はうらがわら→虫川大杉→ほくほく大島→まつだいと数分間隔で停車します。
 ほくほく大島では高校生がすべて降り、各車輌4~5人の社会人の乗客のみとなりました。

 列車はまつだいに向かい走行中です。下の画像はこの時の運賃表です。何と、まだ開業していない北陸新幹線の「上越妙高駅」の表示がされているというフライングです。



 まつだいでは十日町方面から松代高校に通学していると思われる高校生が各車輌に約10人乗車してきました。19:06と遅い時間です。
 これで乗車率は約15%になりました。


 列車は十日町駅に到着し、私はここで下車しました。
 それほど冷え込みがひどくなく、夜空も晴れています。
 帰りまで約80分ありますので、駅周辺を散策しながら、消滅前のはくたか号の面影を心に留めて帰ろうと思いました。

 旅行者が十日町に来て驚くのは、JR飯山線と平行に走る国道117号沿いに作られたアーケード雁木の賑やかな街並みだと思います。
 上越市の高田本町の商店街にもアーケード式の雁木通りがありますが、商業施設の充実度や夜の明るさは、十日町の方が上です。
 この画像は駅西口から117号に向かう通りですが、数多くの飲食店が連なり、思わず立ち寄りたくなってしまう様な風情があります。
 夜に十日町の商店街を訪れることができて良かったと思います。

 国道117号線沿いの商店街です。
 この画像では終点が見えないほど長距離のアーケードが設置されているのが分かると思います。初めて車でここを通過したときはとても驚いたものです。
 はくたか号の消滅で、十日町は東京方面からの移動利便性を少し欠いてしまうかも知れませんが、この街並みは観光資源として高い価値があると思います。地元の住民が結集して商店街を盛り立てていこうという気概が感じられるのです。これをお読みになった方は、一度十日町市の観光にお出掛け下さい。

 この後、酒田市での「失敗」を教訓に、事前に所在地を調査してあった駅付近唯一のコンビニで夕食とビールを買い、駅に戻って食べながら休憩を取りました。

 駅周辺の散策を終え、十日町駅に19:55に戻りました。
 駅の待合室には7名の乗客がいました。
 この時間からでも、20:02発の福井行き、20:36発の越後湯沢行き(いずれもはくたか号)に、この駅から乗車することが可能です。
 駅には、翼は消えず、生まれ変わる。 特急『はくたか』 というタイトルのJR発行のポスターが掲示してありました。画像に写っているオジサンは、今まさにこのポスターに見入っています。

 駅の改札を通り、2週間後には外されてしまうと思われる、ホーム周辺に掲示されたはくたか号の乗場案内看板や時刻表などをつぶさに観察し、撮影しました。
 ホームにある小さな待合室には、強力な電気ストーブが設置されており、冷えた手を温めるにはとても役に立ちました。

 缶ビールを飲みながら電車を待つ間、今は会社帰りの旅行であることを思い出し、もしも、これから来るはくたか号に遅れが生じた場合、普通列車も付随して遅延する。最悪の事態が起こった場合、ほくほく線沿線で宿泊し、明日は出勤できなくなるな・・ と考えたりもしました。日帰り旅行のリスクを感じ、これから乗る列車にどうか遅れが出ない様に祈りつつビールを飲み干しました。

 直江津行きの普通列車は20:17の定刻に到着し、20:36には向かい側のホームから越後湯沢行きのはくたか25号が発車していきました。
 どうやら直江津までは無事に到達できそうです。
 車輌は、室内で映像が投影されてトンネル通過時の退屈を紛らわす「シアター・トレイン」に使用されるゆめぞら号でしたが、平日のこの時間帯で映写サービスはありませんでした。
 私が乗った車輌の製造番号はHK100-102、乗車率は10%程度でした。


 車内のスクリーンは、この画像の様なもので、左右の数台のプロジェクターにより投影が行われる様です。
 この映写ですが、ほくほく線のトンネルは全線走破しても主要なトンネル本数が5本で、いずれも3分~5分30秒程度の通過時間しか無いのです。日中の走行では、トンネル内にいる時間はそれほど長く感じないと思います。実際の上映を観た感覚は、どうなんでしょうね。

 この時間の乗客は、東京からの土産を持参した出張帰りのビジネスマンが多く見られました。いずれも犀潟までの駅で下車していきました。

 列車は直江津駅に定刻で到着しました。
 ほくほく線営業区間内では、見学、撮影に来るファンに終始遭うことは無く、ゆったりと安心してほくほく線普通列車の旅を楽しむことができたのはラッキーでした。

 直江津駅の4番線には長野から来た普通列車、妙高5号が停車しており、車内清掃中でした。
 この妙高号(189系)も北陸新幹線開業後は信越本線を退きます。ボディーに穴の開いたまま運用されています。これで本当に、信越本線の直江津以南は国鉄型特急車輌とは永遠にお別れなのでしょうか。

 直江津からは、酒田への旅の帰りで乗車したくびきの6号に乗り換えです。
 くびきの号にまた乗れるとは思っていませんでした。
 勤め帰りの人が多く、乗車率は高田で最高になり、30%程度でした。


 北新井駅に無事到着し、本日の旅は終わりました。
 駅名標は、既にトキ鉄デザインに変更されています。
 白色のシールを剥がすと、下にトキ鉄のマークや会社名が印刷されているのでしょうか。
 右側(直江津方面)の駅名は、「脇野田」となっています。これもシールが貼ってあり、下から「上越妙高」という文字が顔を出す様になっているのでしょう。

 妙高市の新井地域に住んでいる私としては、北陸新幹線の開業は歓迎しますが、金沢まで延伸し、近くに「上越妙高駅」が設置されても、これによってより遅い東京発の新幹線に乗れ、東京方面の滞在時間が延びるかと言えばそうではありません。東京発長野着の最終列車の到着時間はこれまでと同じで、そこから新井への連絡列車は、しな鉄とトキ鉄による妙高高原での分断で、かなりアクセス性が低下すると考えられるからです。

 会社帰りの鉄道旅行、これは嵌るぞ!面白いぞ!興奮するぞ!
 機会があったら今後も続けたいです。

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